アンジェイ・ヤキモフスキ監督インタビュー
現代ポーランドを代表する気鋭の映画監督の一人として、国内外から高い評価を受けるアンジェイ・ヤキモフスキ監督。EUフィルムデーズ2016での作品上映にあわせ来日中の監督にお話をうかがいました。
文化は日本・ポーランド相互の経済発展にも貢献する。
インタビューでは、ポーランド映画祭2014 で好評を博し、日本でのファン層拡大にもつながった映画「イマジン」を製作することになった経緯や、ヤキモフスキ作品のプロダクト・デザイナーを務める夫人のエヴァさんが果たす役割、次回作についてなどを語っていただきました。
さらに、映画という文化を発信する立場から見た、日本とポーランドの経済的な関係性については次のようなコメントもありました。
「大国というのは異文化に対して無関心であったり、偏見を抱いたりしがちです。一方、日本の人々は世界を知ろうという意欲が高く、それは文化、経済、日常生活、人的交流などにおいて非常に重要なことです。また、日本の方はポーランドの文化に対して特別な関心を持ってくださっており、それが日本におけるポーランドの存在感を高めることにつながっていると感じます。日本、ポーランド双方において文化の果たす役割は大きく、相互の経済的な発展にも寄与することだと思っています」
取材・文: Mihoe Sano
写真: Maciej Komorowski
*イマジン製作秘話、次回作についてなどはポーランド広報文化センターのサイトに掲載されています。
Andrzej Jakimowski (アンジェイ・ヤキモフスキ)
映画監督、脚本家、プロデューサー。1963年ワルシャワ生まれ。ワルシャワ大学で哲学を学んだ後、カトヴィツェ映画学校で映画演出を学ぶ。短編映画やドキュメンタリー映画製作を経て03年にZmruż Oczy(目を細めて)で長編劇映画デビュー。
イマジン
リスボンにある視覚障害者のための施設に、反響定位という技能を駆使する主人公が教師として赴任してくるところから物語が始まる。ポーランド映画は重い、暗いというイメージをくつがえすポーランド・ニューウェイヴの佳作。詳しくはこちらへ
EUフィルムデーズ2016
EU加盟国の選りすぐりの作品を紹介する映画祭。 14回目を迎える今年は初めて、日本に大使館を置く26のEU加盟国全ての作品が上映される。会期:東京6/18~7/10 京都6/25~7/15 詳しくはこちらへ